豊島区にお住いのリピーターであるY様よりのちょっと変わったご注文品。
ご子息が新婚旅行でアフリカに行った際のお土産にキリンの靴ベラを買ってこられたそうなのですが、かなりの長尺で市販の靴ベラ立てにうまく収まらない。
なるべく場所を取らずにこの靴ベラに合うスタンドを製作できないか・・・とのご相談でした。
そこは「木で製作可能なものならば何でも作ります」がモットーの我が工房ですので、喜んでお受けしました。^^
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なるべくコンパクトにとのことでしたので、現物に合わせて削り込む、ほとんど彫刻のようなスタンドを考えました。
材は質感重視でウォルナットに決定、オイルで木目を引きだし、シェラックで柔らかく仕上げました。
いかがですか?
デザインコンセプトは「水芭蕉の花のような美しいカーブを持つスタンド」です。^^
何しろ靴ベラが長いので、コンパクトに作ったスタンドだけでは安定感がなく、内部に重りを仕込んであります。 |
実はこのスタンドは、靴ベラのカーブに合わせて受けの部分を削り込んであるのですが、木のブロックの内部をくり抜くことは難しく、最初は四角の対角線で真っ二つに切り、受けを削り込んだあと、今一度接着してあります。
外側は微妙なカーブを削り出し・・・ということで、たかが靴ベラ立てのお値段としては少々お高くなってしまいましたが、それだけの労力がかかっているのです。
靴ベラがなくても何となくオブジェのようでしょ? |
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こちらが問題の靴ベラの持ち手部分。
確かにキリンだ・・・。
しかし、観光地のお土産物にありがちの雑な仕上げなどではなく、非常に美しいフォルムと手触りの、硬さも重さもある芸術品のような趣のものでした。 |
こちらが全景です。
長いでしょ。^^
手前味噌ですが、非常に収まりも良く、靴ベラも引きたて、それでいて存在感もある、いい出来になったと思います。 |
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