豊島区にお住まいのY様より、今回はちょっと特殊なご注文。
現在お持ちのダイニングテーブルは、お子様家族などがいらして人数が集まった時にはちょっと手狭。
それでも、長年お使いになって愛着のあるテーブルを買い換えることはしたくないとのこと。
そのため、ダイニングテーブルと同じような材、色、デザインでサイドテーブルを製作し、それを端に添えて置くことによって、全体を延長できないか、というのが当初のご相談でした。
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ただ、テーブルは左の写真のように四方の端が傾斜しているデザインであるため、どこにサイドテーブルを置いてもその傾斜が間に入ってしまい、一続きのテーブルとして使用することは難しそう。
また、置き場所の問題もありそれほど大きなサイドテーブルにはできないため、小振りのテーブルとなると安定も悪く、あまり実用的にはなりそうもありませんでした。 |
そこで当工房の塗装担当重役がヒラメキました。
「それならいっそのこと、真ん中でテーブルを切断して、良く見かけるような、延長リーフを真ん中に挟みこむ可動式のテーブルにしたら?」
そうすれば、愛着のあるテーブルも(切りますが・・・)そのまま使え、端の傾斜や安定感なども気にする必要がなくなる、という全ての問題点をクリアできるアイデア。
右の写真が、切断後に天板下に木製のスライドレールを組み込んだ状態です。 |
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この開口部に新たに製作したリーフを落とし込んで閉じれば、ハイ、できあがり。
リーフの端の傾斜もキッチリと既存のものに合わせたので、きれいに一続きになりましたが、変に木目を揃えても完全に色や質感が同じにはならないので、左の写真のように、木目の流れが直交するように製作、リーフは真ん中にアクセントの帯になるようにデザインしました。 |
右の写真がリーフ部分ですが、無垢の一枚板ですので、反りなどを防ぐために裏側には反り止め加工が施してあり、本体テーブルの木製のスライドレールもとても精密に製作と、見えない部分で非常に手間がかかっているのです。
決して「切って挟んでハイ出来上がり」ではないのです。 |
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