ご近所の等々力にお住まいのS様のご注文。

実はS様は職人のサラリーマン時代の同僚で、片や華々しく 同業他社へ転職し、今回古くなったダイニングテーブルを 新しくしたいとのありがたいご注文をいただきました。

「持つべきものは・・・・」ですね。

色味は先代のテーブルのものが気に入っており、お手持ちの 家具の色も統一されているとのことで、上の写真のような、 イタリアンによく見られる、オレンジがかった明るいもの。

当工房では初めて調色する色だったので、地色が近く、 木目のきれいなチェリー材を使用。 シェラックという自然塗料に赤を段階的に混ぜてゆき、 ご希望の色に調色し、最後にクリアウレタンで仕上げました。

サイズは、とにかく大きい！

たたんだ状態で一辺1m40cm、バタフライ部分を開くと長辺が2ｍにまで伸びます。

通常は正方形の状態で一辺をキッチンカウンターにつけ、 残り３辺にご家族4人で座って使用。

大人数のお客様などを呼んでのパーティーなどの際には 引き出してきて延長して使いたい、とのことでした。

フォルムは極力「シュッと華奢な感じ」がご希望でしたので、 天板の縁は大きく斜めにカットしてあり、厚みが30mm以上も あるとは感じさせないシャープな仕上げ。

脚もできるだけ細くし、天板下の幕板も強度を取りつつ、 中央部分はカーブで細く仕上げてあります。

上の写真は折りたたみの構造部分。

（あまり一般の方には興味のない部分ですが、 職人が苦労した部分なので、どうしても見せたいと・・・・・^ ^;）

先日製作した丸いバタフライテーブルと同じ様に、縦に長い蝶番を使い、 バタフライ部分を折りたたむと、本体天板下にすべり込むように製作しました。

今回はフォールディング部が大きかったので、 スウィング脚を2本とし、安定をよくしてあります。

1m40cm　ｘ　2mのサイズですので、エクステンドすれば 最大10人座れる巨大ダイニングに変身します。

重かった・・・・・・＾＾;

最近「大き目」になってきた検品担当のらむ嬢も このテーブルに乗ると小さく見えます。 「合格」