¥85,000(参考価格)
当工房のお得意様である、三重県のY様よりのご注文。
以前、アンティーク風の雰囲気が気に入って奥様が購入されたイタリアの振子の置時計が、最近細かく見るにつけ、あまり質感が高くないことが気にかかり、この雰囲気を保ったままで質感も伴った無垢材で作り直せないか?というご相談でした。
「リフォーム」と言っても、再利用するのは時計のムーブメント部分と振子のみで、後は全て新らしく製作したので、ほぼ新作と言っていいものです。オリジナルは幅24㎝、高さ60㎝のものでしたが、完成作品は幅33㎝、高さ74㎝とかなりのサイズアップを図り、質感と同時に存在感も大幅にアップさせました。
材はチェリー材、着色を施し、アンティーク調の仕上げになっています。
基本的な構造は、1階は壁、2~3階は4本の柱とパネルで構成し、建築物としての時計台のような外観にしました。3階の柱には、エンタシスのような面取りと溝が入っていて、印象を引き締めています。時計の文字盤の周りはチップカービングで装飾を施しました。
2階の瓢箪のような振子ののぞき窓は、奥様が特に気に入られていたとのことで、新作にも同じ形状で取り入れました。この窓の周囲にもチップカービングの装飾。見えにくいのですが、外観のそこかしこに、虫食いの穴をあけてアンティーク調に仕上げてあります。
1階は元は引出しでしたが、小さくて実用性があまり無いので、これは廃止して、正面に装飾金具を打ち付けました。
こちらが背面。
乾電池の入れ替えや時間の調整などのためのドアが付いています。背中側でほとんど見られることはありませんが、ベニアなどで手を抜かず、きちんと作り込んであります。
こちらがオリジナル。
手前味噌ですが、ずいぶんと格好良くなったでしょう?^^
サイズ:幅33㎝x高さ74㎝ チェリー材 ステイン・ウレタン仕上げ